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サッカード

さっかーど

注視点を素早く移動させる急速眼球運動。1 秒間に 3-4 回発生し、視覚情報の取得効率を決定する

サッカードとは、ある注視点から別の注視点へ眼球を高速に移動させる運動であり、最大速度は 500-700°/s に達する。注視間の移動中は視覚情報の取得が抑制される (サッカード抑制)。サッカードの潜時 (刺激出現から眼球運動開始までの時間) は通常 150-250ms であり、この潜時の短さが視覚反応速度の基盤となる。前頭眼野と上丘の協調により生成され、訓練によって潜時の短縮と精度の向上が可能である。

サッカードの神経制御

サッカードは前頭眼野 (FEF)、補足眼野 (SEF)、上丘の 3 領域の協調により生成される。FEF は随意的なサッカードの計画を担い、上丘はサッカードの実行指令を脳幹の眼球運動核に伝達する。上丘のビルドアップニューロンは刺激検出後に発火率を徐々に上昇させ、閾値到達時にサッカードが発動する。この発火率の上昇速度が個人のサッカード潜時を決定する主要因子である。

サッカードと認知パフォーマンスの関係

視覚探索課題のパフォーマンスはサッカードの効率に大きく依存する。熟練者は情報価値の高い領域に注視を集中させ、無駄なサッカードが少ない。エクスプレスサッカード (潜時 80-120ms) は予測可能な刺激に対して出現し、通常のサッカードより 50-100ms 速い。反応時間テストにおいて、刺激位置が固定されている場合にスコアが向上するのは、サッカード準備活動の効果である。

サッカード能力の訓練

サッカードの潜時と精度は訓練により改善可能である。ランダムな位置に出現する標的を素早く注視する課題を 1 日 5 分、2-4 週間継続することで、サッカード潜時が 10-20% 短縮する。アンチサッカード課題 (刺激と反対方向を見る) は抑制制御を強化し、衝動的な反応エラーを減少させる。FPS ゲームのプレイヤーは非プレイヤーよりサッカード潜時が短いことが報告されている。